ヴァレリアン 千の惑星の救世主

ヴァレリアン 千の惑星の救世主 BD

2018年(日本公開年)
時間 137分
監督 リュック・ベッソン

長い年月をかけて発達増殖した巨大な宇宙ステーション都市アルファは「千の惑星」とも呼ばれ、あらゆる種族・技術が集まり宇宙の中心となっていた。連邦捜査官ヴァレリアンとローレリーヌは銀河パトロール中にミュール変換器回収の指令を受ける。ミッションをこなしてアルファに戻ってきた2人だが、それには隠された秘密と陰謀が潜んでいた…。

宇宙ものらしいということだけで、何の情報も仕入れずレンタルで鑑賞。ヴァレリアンって主人公の名前だったのね、それすら知らなかったわ…てっきり語感から惑星名かエイリアンの種族名か何かと思ってました(笑。それも宇宙の連邦捜査官って! えらく懐かしい響きの設定。相棒の女の子の名前もSFには珍しい響きだな…と思ったら、原作はフランスの漫画なのだそう。どうりで…。出版されたのも67年と古く、設定に懐かしさを感じたのも納得。

内容は「クラッシャージョウ」と「スター・ウォーズ」をミックスして最新のCGで仕上げたスペースオペラ…という感じでしたが、ものすごく盛り沢山。まず冒頭で普通の宇宙ステーションに色々な宇宙人が集まりだんだん増殖していって「千の惑星」になるまでをダーッと流しているのですが、これだけで1つの物語に出来るのではというくらいの濃さ。次に白い肌の宇宙人の話になるのですが、これもまたこれだけで1つの話に出来るのではという内容で、しかもそれが実はヴァレリアンの夢で、本当のお話はまだこれから…というのだから、序盤からすでにお腹いっぱいに。やっと本筋に入り、ミュール変換器回収ミッションが始まるのですが、これもまた端折らずに始まりから終わりまで冒険とアクションの一部始終を描いてるので、無事回収できてよかったな!これで終わり?と思ったら実はまだ本当の本筋がこの先に待っていて…おおおお。

序盤がこの調子ですから、本筋も簡単には進みません。タイトルの通り「千の惑星」ことアルファに危機が迫り、ミッションから帰ってきたヴァレリアンたちが回避させるという話なのですが、ヴァレリアンの冒険で一山、ローレリーヌの冒険で一山、ともかく省略とか端折りがないので、とてつもなくたくさんのものを見た気分になります。かといって無駄なエピソードはなく全てがラストへつながるので、途中で満腹になっても頑張って見続けるしかないという…。

ところで、ヴァレリアンたちの乗る宇宙船がミレニアム・ファルコンに似てるなーと思ったら、こちらが元ネタだったのですね。宇宙人もいっぱい出てくるし、それも手を抜かずに懲ってくれてるので、最近のスター・ウォーズにエイリアン不足を感じてる人はこれで補充をどうぞ。

総合感想としては楽しかったです。スペース・オペラの面白さってこういうことだよな…と思い出させてくれたし。

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