パイレーツ・オブ・カリビアン / 呪われた海賊たち

パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち BD

2003年
時間 143分
監督 ゴア・ヴァービンスキー

18世紀のカリブ海。総督の娘エリザベスと鍛冶屋の青年ウィル・ターナーは少年少女時代の出会いが縁で互いに惹かれ合っていたが、身分の壁に隔てられていた。だがエリザベスがノリントン提督にプロポーズされた日にキャプテン・ジャック・スパロウが現れたことで運命が動き出す。海賊にさらわれたエリザベスを助けるためジャックと組み大海原へ乗り出すウィル。海賊たちの狙いは何か、ウィルが持っていた金貨の謎とは──。

デッドマンズ・チェストが公開される時、予習のためにレンタルしたのが初見。以来すっかりお気に入りになり、後年BDボックスを入手しました。ただでさえ「海賊」という響きにはロマンと冒険を感じさせてくれるものがあるのに、それに加えて迫力いっぱいの海賊船や海賊たちのアクションが画面を所狭しと動き回り、否応無しに夢と冒険の世界へ引きずり込んでくれます。

ジャック・スパロウもいいけれど、エリザベスの活発で行動力あるキャラに惹かれました。女性として1回くらいはああいう役どころで冒険の主役になれたら素敵だな~なんて憧れます。ところで、当初はてっきりエリザベスが主人公だと思っていたのですが、公式サイトに『主人公のウィル』と書かれていたのを後から発見してびっくり。主人公ってウィルの方だったんですか!? 自分が女だからか、どうも無意識のうちにエリザベスの視点から見ちゃってたみたいです(^^;。そのウィルくんですが、どこかで見たことあるなーと思っていたら、「ロード・オブ・ザ・リング」にレゴラス役で出ていたオーランド・ブルームだと気付き、以降すっかりウィルファンに(笑。

これはこのシリーズに限らないけど、1作目はやっぱり1つの物語として単体で立つように出来ているので、作品の完成度はシリーズ中で一番高いです。ジャックの食えないキャラ、ウィルとエリザベスの恋の行方、バルボッサとの戦い、金貨の呪い、それらが絶妙な間合いで絡み合い、ハラハラワクワクしながら最後は落ち着く所に落ち着き、ラストもきれいに決まります。これで完結にしてくれてもよかったじゃない、続編なくてもよかったじゃんと思うくらい満足の一品。

ちなみに、この手の作品は舞台もさることながら、当時の風俗・衣装なども楽しみどころですね。港町の風情、18世紀の華やかな軍人たちの衣装やコルセットのドレス、画面いっぱいに広がる帆船のロマンと魅力。帆船好きにはたまらない! 日常は忘れて、ひととき夢とロマンの世界へ旅立たせてくれます。