モスラ

1961年
時間 106分
監督 本多猪四郎

南太平洋で遭難した第2玄洋丸の生存者がロリシカ国の原水爆実験場だったインファント島で救助された。無人のはずの島に原住民がいたとのことでロリシカ国と日本の合同調査隊が調査に向かう。だが島内で発見された双子の小美人を事務責任者のネルソンが連れ帰り「妖精ショー」にしたことで、インファント島のモスラが目覚めた。小美人を取り戻しに来たモスラに日本とロリシカ国が襲われる──。

ゴジラの出てくる映画は何らかの形で全部見てますが、モスラ単独映画は古いのはなかなか見る機会がありませんでした。日本映画専門チャンネルが流してくれたのを機に録画してじっくり観賞してみることに。これは大作です!

まず大人が見られる怪獣映画としてちゃんと作られている。さらに日米合作なのでキャストも多彩で作品世界のスケールも大きい。ロリシカ国のモデルはアメリカ? 国名はロシアとアメリカから取ったような感じですが。そしてニューヨークやロサンゼルスやカリフォルニアを一緒くたにしたような謎のニューカーク市…! これを見たら洋画によく出てくる日本と中国を一緒くたにしたような謎のニッポンも認めようと思った…。

主要な登場人物は調査隊の言語学者の中條、日東新聞の福田記者と女性カメラマンの花村、調査隊のロリシカ事務責任者のネルソンとその部下たちなど。新聞記者魂に燃える福田は調査隊にこっそり紛れ込んで中條らと一緒にインファント島への冒険行に。小美人を持ち出して商売道具にしたネルソンに対して、中條や花村らと共に異議申し立てすることになります。

特撮も迫力あります。モスラが東京タワーで繭を作るのは今作。これを見られただけでも録画した甲斐はあったわー。街が破壊されるシーンの画作りやカメラワークは今でも通用するんじゃないですかね。ニューカークの摩天楼シーンなどはハリウッド映画を見てるみたいで、ミニチュアを脳内で最新CGに置き換えて見れば文句なしの大スペクタクル! モスラの魅力の原点を見せてくれた映画でした。

<ネタバレ>

インファント島には巨大なカビ類や触手で生物を捕獲する吸血植物があるが、原水爆実験場にされたことと関係あるかは不明。なお巨大カビから得られる赤い液体が放射能から身を守ってくれるらしい。無人島と思われていたが内部の緑地帯には相当な昔から人が住んでいた様子。中條が岩に記されたモスラの碑文を発見する。

モスラは卵から登場。ネルソンにさらわれた小美人の歌声に反応して卵から幼虫が出てくる。幼虫姿で海を渡り、日本に上陸してダムを破壊したり糸を吐いて飛行機を落としたりして一暴れ。東京タワーを折って繭になります。繭は人間からの攻撃で焼かれますが、内部は大丈夫?だったらしく、小美人に反応して成虫に。羽根を広げて今度は空から風力で都市を破壊して回る。さすがに1作目らしくモスラの生態を余すところなく見せてくれますね。

ネルソンはロリシカ側から見ても胡散臭い人物だったようです。調査隊を作らせたのも金になりそうなものを見つけるためだったらしい。こいつが小美人を連れてロリシカに逃げ帰ったため、モスラは小美人返せ~とロリシカまで追って来ることに。おかげでロリシカの人たちまでスペクタクルに巻き込まれて大迷惑。そりゃ母国でも叩かれるわネルソン…。

中條、福田、花村たちも小美人をモスラに返すためにロリシカに飛ぶ。碑文の解析と鐘の音でモスラを誘導してきれいに収まりました。数ある怪獣たちの中で独自の存在感を放つモスラ。モスラと通じ合える小美人という発想が秀逸。それがモスラにただ暴れるだけではない神秘性とロマンを持たせてくれている。ゴジラファンならモスラの始まりもちゃんと知っておくべきだったと改めて思う。重すぎず、かと言って子どもっぽくもない、いいバランスの作品でした。

関連する記事

怪獣総進撃

映画 2021/08/30

怪獣大戦争

映画 2021/06/07

GODZILLA(1998年)

映画 2018/10/13

GODZILLA(2014年)

映画 2018/11/12

ゴジラ(1954年)

映画 2018/10/12