シビル・ウォー / キャプテン・アメリカ

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー+MovieNEXワールド]

2016年
時間 147分
監督 アンソニー・ルッソ

ウルトロン戦はソコヴィアに甚大な被害をもたらし、ヒーロー活動で生じる被害に世間は厳しくなる。ヒーローを国連の監視下に置くソコヴィア協定が作られるが、調停式の最中に襲撃を受けてワカンダ国王が亡くなり、バッキーが容疑者になる。だがバッキーを信じるスティーブはトニーと対立。協定に背いてでもバッキーを助けたいスティーブと協定に賛同するトニーとの間でついに衝突が。バッキーは本当に犯人なのか、それとも──?

キャプテン・アメリカの3作目ということになってますが、タイトルを「アベンジャーズ / シビル・ウォー」にしてもいいんじゃないかと思うほど、思いっきりアベンジャーズたちのお話です。内容はあらすじの通り、バッキーを巡る考え方の違いでアベンジャーズが分裂してしまうというもの。しかしヒーローアクションだけでなく、キャプテン・アメリカらしいサスペンス要素も盛り沢山。バッキーは本当にワカンダ王を殺した犯人なのか、時々現れて謎の動きをする人物は何者なのか、真相はどこにあるのか、二転三転する物語からも目が離せません。

アベンジャーズどうしの戦いが今作の見どころですが、そのためにメンバーが大幅に補充され、「アベンジャーズ」以上のヒーロー大賑わいとなっています。「ウルトロン」でも話に出て来たワカンダが本格的に露出。ワカンダ国王と息子のティ・チャラ王子が登場。父を殺されたティ・チャラがブラックパンサーとなってバッキーを追います。キャプテンはアントマンをスカウト、アイアンマンはスパイダーマンを呼ぶ。ということで、登場人物を改めて整理。

人物関係の整理
[キャプテン側]
スティーブ・ロジャース:協定反対派。キャプテン・アメリカ。
サム・ウィルソン:ファルコン。
クリント・バートン:引退表明していたが、スティーブのために駆けつける。ホークアイ。
ワンダ・マキシモフ:スカーレット・ウィッチ。
バッキー・バーンズ:スティーブの親友。ウィンター・ソルジャー。
スコット・ラング:「アントマン」の縁でスカウトされた。アントマン。
[アイアンマン側]
トニー・スターク:協定賛成派。アイアンマン。
ジェームズ・ローズ:トニーの親友の空軍大佐。ウォーマシン。
ナターシャ・ロマノフ:ブラック・ウィドウ。
ヴィジョン:元ジャービス。ジャービスはトニーの相棒だったからねえ。
ティ・チャラ:ワカンダ王国の王子。ブラックパンサー。
ピーター・パーカー:トニーがスカウトしてきた少年。スパイダーマン。
[その他の方々]
ブロック・ラムロウ:「ウィンター・ソルジャー」で火傷を負いテロリストに。
ティ・チャカ:ワカンダ国王。調停式のテロ被害者。
シャロン・カーター:元エージェント13で今はCIA。本作でペギーの姪だと判明。
ジモ:何かを調べている謎の男。
サディアス・ロス:国務長官。

*今作はこれまでのアベンジャーズシリーズを見た前提で話が進むので、ネタバレ前にちょっとおさらいしておきます。最初のアベンジャーズはシールドが集めたものでした。しかし「ウィンター・ソルジャー」でシールドが崩壊したため、「ウルトロン」のアベンジャーズは民間組織になっています。資金と基地はトニーが提供。「アントマン」に新しいアベンジャーズ基地(元スターク社の倉庫)が出てくるので、今作のアベンジャーズはそこを本拠地にしています。民間組織ゆえ政府に縛られない活動が出来ていたのですが、国境を越えて活躍を続けるアベンジャーズを疑問視する声も出て来て、そこに今作の冒頭のラムロウ事件が起きたという前提です。

<ネタバレ>

アクションパートはヒーロー大賑わいでも、物語はかなりシリアス。真犯人はいたにしても、アベンジャーズは本格的に分裂してしまいます。きっかけはソコヴィア協定への考え方の違いだったとしても、それを決定的にしてしまったのはトニーの両親の件。トニーだってバッキーが犯人ではないと確証がつかめれば動く。スティーブが正しいと気付いたトニーは潔く謝罪し仲直りしたのに、そこに真犯人が用意した罠が待っていた。トニーの両親を殺害したのはバッキーだった…。

洗脳されていたとは言え、トニーには許せることではない。かといってスティーブに親友のバッキーを見過ごすことは出来ない。もうぶつかるしかないのですが、どちらの気持ちも分かるのでこれは辛いところです。でもトニーにも本当は分かっていたのではないだろうか。スティーブを止めることは出来ない。スティーブはソコヴィア協定の元ではやっていけない人間。だからああいう形で見送ったのではないか。盾(ハワードが作ったものだからトニーにとっては父と同じ)は置いていけ、と言うのはスティーブを送り出すためのけじめだったのだろう。せめてもの気持ちでスティーブはトニーに手紙と携帯電話を送る。必要な時はいつでも駆けつける、と。ケンカしたくてケンカしたんじゃないものね。

ところで今作にはもう1つ大事なポイントがあります。今作の特徴は真犯人がウルトロン戦で家族を失ったソコヴィアの男だったということですね。彼はアベンジャーズに復讐するために用意周到な準備を重ねた。バッキーをテロの犯人に仕立て上げたのは、バッキーから情報を聞き出すためでした。一般人がアベンジャーズに叶うはずはないから、アベンジャーズどうしを戦わせるように仕組んだのです。一般人がヒーロー活動で被害にあうことについては「アベンジャーズ」のラストから少しずつ言及されていましたが、こういう形で描いてくれたことで、色々と考えさせられました。

シリアスな今作ですが、マーベルらしいユーモアも忘れていないのがいいところ。ワンダとヴィジョンのお料理シーンは和む。アントマンはジャイアントマンになるし(笑。新顔のスパイダーマンもかわいくて楽しませてくれました。この辺のバランス感覚はさすがですね。

ところで。アイアンマン3でスーツを捨てたのに、今作でも「私は非戦闘員だ」と言いながらも必要が生じると結局スーツを着ちゃうトニー。作中で言い訳してたから、ウルトロンでしれっと復活してたのも、そういうことだったんでしょうね(^-^;。

ラストでスティーブとバッキーは去り、バートン、サム、ワンダ、スコットは刑務所に入ってましたが、その刑務所が破られた?

アベンジャーズとの関連

実質本編でしょう~これ。アベンジャーズ2.5でもいいのでは? ソーとハルクがいないから無理? キャプテン・アメリカは全部本筋に思える…。

エンドロールの途中で、ワカンダに匿われたスティーブとバッキーが登場。バッキーはキーワードで命令に従うよう洗脳されており、それが解かれるまでは眠るのが一番、と自ら冷凍睡眠に。

エンドロール後は自宅に帰ったスパイダーマンのおまけ映像。